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Product, App, PoC

スマートデバイス「mizlog(みずログ)」

象印マホービン株式会社 / ユカイ工学株式会社

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Project info

日々の水分補給を、心の温もりへ。

テクノロジーと情緒が交差する、新しいコミュニケーションのかたち。

象印マホービン株式会社が推進する「mizlog(みずログ)」プロジェクトにおいて、PoC(概念実証)フェーズにおけるクリエイティブ・ディレクションおよびコミュニケーション戦略設計を担当いたしました。

本プロジェクトは、象印が2001年より展開してきた見守りサービス「みまもりほっとライン」を起点とした新たなアイデアの実装に、「ロボティクスで、世界をユカイに。」を掲げるユカイ工学株式会社とともに参画しました。

安否確認からWell-beingへと価値を拡張し、水分補給という日常的な行為に着目。その記録と共有を通じて、健康管理と人とのゆるやかなつながりの両立を実現するプロダクトとして構想されています。

「mizlog」は、コースターのように使うだけで日々の水分補給を記録し、そのデータを仲間や大切な人と共有することで、健康管理とコミュニケーションを自然に結びつけるスマートデバイスです。

一方で、水分補給は重要性が認識されながらも習慣化が難しく、また既存の類似サービスにおいても継続性に課題がある領域でした。

そのため本プロジェクトでは、機能的な利便性だけでなく、行動を続けたくなる体験としてどのように設計するかが重要なテーマとなりました。

Process

役割とアプローチ

本プロジェクトにおいて我々は、「現代のライフスタイルにおいて、誰に、どのような価値として届けるべきか」という根幹の問いに向き合いました。

長期間にわたり検討が進められてきた構想に対し、ターゲットのインサイトを再整理し、機能的な利便性だけでなく、使う人の心にどのように作用するかという情緒的価値の再定義を行いました。

コンセプト設計からターゲティング、デザインの方向性に至るまで、コミュニケーション戦略とクリエイティブ・ディレクションを担い、プロジェクト全体の価値が一貫した体験として立ち上がるよう推進しています。

習慣を「続けたくなる体験」として捉え直す

本プロジェクトにおける出発点は、「なぜ水分補給は続かないのか」という問いでした。

健康に対する意識は一定程度存在しているものの、忙しさや優先順位の低さから後回しにされやすく、継続的な行動にはつながりにくい構造があります。

特に30〜40代の生活者は、健康や美容への関心は高い一方で、日々の忙しさの中で習慣化に課題を抱えている層でした。

そこで、水分補給を単なる「管理すべき行動」としてではなく、「自然と続けたくなる体験」へと再定義する必要があると考えました。

その鍵となったのが、「誰かとのゆるやかなつながり」という視点です。

個人の意思に依存するのではなく、他者との関係性の中で行動が促される状態をつくることで、無理なく習慣が継続されるのではないかという仮説を立てました。

機能から情緒へ──体験価値の再設計

上記の解釈を踏まえ、本プロジェクトでは水分補給を「記録するもの」から「共有するもの」へと再定義し、体験全体の設計を行いました。

単なる摂取量の可視化ではなく、日々の行為が誰かとつながるきっかけとなることで、行動に小さな意味や楽しさが生まれる構造を目指しています。

また、継続性を高めるうえでは、過度な操作や負担を排除した体験設計であることも重要な要素でした。

mizlogが備える「コースターのように置くだけで自然に記録される」という特性を活かし、日常の動作の中に無理なく組み込まれる体験として価値づけています。

さらに、コミュニケーションのトーンについても、「見守り」ではなく「干渉しすぎない関係性」を意識し、あくまでゆるやかにつながる体験となるよう設計しました。

PoCとしての具体化と検証設計

本プロジェクトでは、プロダクト開発と並行して、コンセプトおよびターゲティングの再整理、コミュニケーションの方向性設計を行いました。

ターゲットは、健康や美容への意識を持ちながらも、継続に課題を感じている30〜40代の生活者。機能訴求に寄せすぎるのではなく、日常に心地よく溶け込むプロダクトとしての佇まいや、使うことで生まれる感情価値を重視しています。

また、本取り組みはPoCフェーズとしてクラウドファンディングを通じた検証を実施し、プロダクトおよびコンセプトに対する市場の反応や受容性を多角的に確認しました。

検証から得られた示唆と価値

検証を通じて、水分補給というテーマ自体や、「つながり」と掛け合わせた体験に対する一定の需要を確認することができました。

また、実際のユーザー反応から、健康意識の高い層にとどまらず、医療的・生活的な観点から水分補給の必要性が高い層にも関心が広がる可能性や、価格帯に対する受容ラインなど、今後の展開に向けた具体的な示唆を得ることができました。

単なる健康管理デバイスの枠を超え、「水分補給」という何気ない日常の行為を、離れて暮らす家族や大切な人を想う《きっかけ》へと昇華させること。

本プロジェクトは、プロダクトの実装に先立ち、日常的な行為に情緒的価値を付与することで習慣化を促すというアプローチの有効性を検証する取り組みでもあります。

テクノロジーによって行動を管理するのではなく、人と人との関係性の中で自然と行動が生まれる。

そのような新しいコミュニケーションのあり方に対して、具体的な手応えと、今後のプロダクト開発に向けた示唆をもたらすプロジェクトとなりました。

担当領域

・コミュニケーション戦略設計

・コンセプト開発・立案

・ターゲット分析・設定

・クリエイティブ・ディレクション

Credit

  • Project Owner: 象印マホービン株式会社
  • Planning, Development and Production: ユカイ工学株式会社
  • Art Direction and Design: tacto Inc.
  • Strategy Development: Yasuhiro Yabuki (FRAMELUNCH inc.)
  • Direction: Ayae Fukuhara (FRAMELUNCH inc.)

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